蒜山高原の晩秋風景
私は十代後半まで 山陰の名峰「大山」を眺めながら暮らしてきました。我が家からも姿の美しい大山が見えました。長い間「大山」といえば伯耆富士ともよばれるように三角形の山と思っていました。しかし裏大山とも呼ばれるように岡山県や鳥取県の倉吉側みる大山の違う顔があります。北壁・南壁は日本一の規模の溶岩ドームによって形成された荒々しいアルペン的景観でまるで表とはまったく違う山に見えます。
小学生の秋の遠足でのぼった「大山」の焼けるように真っ赤な紅葉が記憶にあります。まさに「みんなのお顔がまっかっか!」でした。
中学生の夏 学校行事の早朝大山登山でみた神々しい日の出が今でも記憶にあります。
高校時代は 兄と弟でキャンプして 登山を試みたときの楽しい思い出、通学時 大山を見ながら自転車を走らせたことなど・・・「大山」の思い出はたくさんあります。
今回は93歳の母と一緒に「蒜山高原」で今年最後の紅葉を見ることになりました。私の姉兄たち総勢6名が蒜山高原に集合しました。「蒜山高原」からみる大山は荒々しいアルペンが台形のような形で連なっています。
大阪から中国道を走っているとき、昨日の雨はあがり、次第に晴れ間が見えてきました。昨日の雨で洗われたような色鮮やかな山が美しく目に映りました。天気予報どおりに午後からは晴れると 心ウキウキでした。しかし中国道から米子道に入ったとたん、にわかに曇り雨が降りだしてきました。
雨の合い間に見える高原の景色を楽しみながら 集合場所のホテルへ向かいました。
蒜山高原は蒜山三座の上蒜山、中蒜山、下蒜山の中腹に位置する高原で、ここの牧場で育てたジャージー牛からつくるヨーグルトは私のお気に入りです。ホテルの部屋からは蒜山三座がとてもきれいに見えました。グリーンの牧草と三山の紅葉のコントラストが鮮やかでした。
翌日は朝6時から東の方が明るくなり、朝日があたると燃えるようにあたりが赤くなりました。