石上露子の生家を訪ねました。

南大阪の富田林の寺内町の中でも一番の豪商「杉山家」が露子の生家です。富田林の寺内町は中世からのりっぱなお屋敷が現存する地域です。重要伝統的建造物群保存地区に指定され　その中でも杉山家は重要文化財に指定されています。
今日、友人のNさんとこの杉山家のお雛様をながめてきました。江戸時代のもので古いお雛様でしたが、「白菊の君」を髣髴させるお雛様に心がぽっと華やぎました。

石上露子は明治の美女と言われています。
大正2年長谷川時雨が読売新聞に「明治美人伝」を連載していたそうです。その中に「明星」の与謝野晶子ら「五人の女詩人」のうち「最も美しい女」「白菊の花」と賞賛しているのが石上露子のことです。

「明星」の与謝野鉄幹の歌に「人を恋うる歌」があります。映画や芝居の影響からでしょうか、旧制高校の学生が手ぬぐいを腰にぶらさげて歌っている姿が浮かびますが・・

　妻をめとらば才たけて　みめうるわしく情ある
　友をえらばば書を読みて　六分（りくぶ）の侠気四分の熱
この見目麗しく　才たけた女性が石上露子のように思えます。