入江泰吉さんの愛した奈良のまち

 私はこのごろ どこへ行くにもカメラを持って出かけます。カメラといってもデジタルカメラ(デジカメ)です。デジタルカメラを持つようになって、もう10年ほどになります。今のデジカメは CANON EOS kiss Digital N です。最近購入したばかりです。このカメラで6台目でしょうか? デジタルカメラはどんどん進化して各社が競争して新しいカメラを販売していきました。ここにきてデジタルカメラの機能競争はちょっと落ち着いたかのように見えますが・・・・

10年前にはデジタルカメラをもっている人は少なくて随分珍しがられたものでしたが、今は携帯にもカメラがついていて カメラをもたない人はいない(ありえませんね)と感じるほど どこに行ってもカメラの多さには驚かされます。

私は縁あって、カメラを持って京都のお寺めぐりをすることが多くなりました。レンズを通してみる風景は今まで感じていたものと違うことに気づきました。レンズを通してみる風景のほうが美しいと思うのはどうしてなのだろうか? それは写真を撮るものの美しいと感じるものだけが集められているからでしょうか?
実際、最近になって美しいもの、それだけを鮮明にして 周囲をぼかすことによって その美しさを神かかった世界にまでもっていくことを知りました。
入江泰吉さんの写真に魅せられたのは20年ほど前になります。ところが、ちかごろ 入江泰吉さんの世界を思い出す風景に出会いました。
奈良公園の鹿にであっても、東大寺の二月堂裏参道をあるいても入江泰吉さんの写真の世界がありました。 
ブログ「大和の国から」のがんさんの写真を拝見してから、私も一度いってみたいという場所がありました。大池越しにみる薬師寺の塔の場面です。
入江泰吉さんの写真は夕景でした。「落陽寸前の淡い日差しに映し出された西塔の九輪の金色が、ひときわ鮮やかに輝いていた」と語られた写真にはお月さんがきれいです。

私は朝焼けをみたいと思いましたが、このごろの不安定なお天気では無理だろうとあきらめていました。
しかし、写真はともかくその大池に行ってみよう! 朝4時起床、5時前に家を出て5時半には大池に着きました。予想はしていましたが、カメラマンが池の周りにぎっしり・・・・・
しかし、ほとんどの人がカメラをのぞいておられません。生憎の曇り空、写真家にとっては残念な天候のようです。 私はそんなこと気にはしておられません。せっかく早起きしてきたのですから 雨だろうと曇りだろうと何枚か撮ってみようと思いました。

大池のカイツブリがもぐっては顔出し、またどこかへ・・・とひょうきんな行動が面白く、楽しませてくれました。