丹波三山のひとつ西天目瑞巌山・高源寺は丹波一の楓の名所です。

この寺の開祖 遠谿祖雄(えんけいそゆう)禅師が中国の天目山から持ち帰った天目楓が有名です。
天目楓は葉が小さく、切れ目が深いことなどが特徴です。

遠谿祖雄(えんけいそゆう)禅師はこの地の城主の孫の三男で、早くから出家して中国の杭州天目山で修行し、10年で帰国し、鎌倉時代の1325年に高源寺を建立します。
その翌年に後醍醐天皇より高源寺という寺号をいただき、後柏原天皇のときに勅願時になります。
しかし、織田信長丹波攻めで焼き討ちにあいすべてを焼いてしまいます。
江戸時代に2回に分けて現在の建物を建立したそうです。

惣門 からみる楓





山門までの石畳も赤く染まっていました










作家 水上勉氏の言葉が紹介されていました。

「誰もが訪ねれる大徳寺の石畳や、大原三千院の参道など美しいけれど、
       高源寺に比べると、やはり都の寺だ。
       足もとにもおよばぬ。
 ここは鬼気せまる禅機がみなぎり、身をおいただけで、胆洗われる生気があるように思える。」

山門





仏殿(法王殿)










三重塔

























水上勉氏の言葉を思い出しました。
山寺の急な石段は雨と落ち葉ですべりやすく、神経を集中してのぼる必要がありました。
それに昔の石畳はでこぼこで注意していないと転びやすいです。
たくさんの石段をひとつひとつかみ締めるようにのぼっていくうち、気がつくと雑念が消えて
すがすがしい気持ちになって 山門をくぐっていました。
赤と黄色の紅葉はまるで生命の色でもあるように 空気の流れのように つながっていました。