那須温泉神社(なすゆぜんじんじゃ)
那須岳の麓から 那須高速有料道路を下りたところに「殺生石」と「那須温泉神社(なすゆぜん神社)があります。殺生石を見学しているとなにやらお囃子の音が聞こえてきます。
急いで音のところに行ってみますと「白面金毛九尾狐」が太鼓をたたいているではありませんか?テントがはられて「那須高速有料道路無料化記念式典」とありました。
那須高原りんご娘さんが出席されて那須高原の水を配っておられました。それに観光客にすいとんがふるまわれて、私も3種類のすいとんをいただきました。
中でもトマトとワインを使ったすいとんは珍しくて美味しくいただきました。
那須温泉神社の歴史は古く、第34代舒明天皇・奈良朝630年に創建され延喜式神宮帳にも上撰されている由緒ある神社です。
源平合戦において那須余一宗隆が屋島の戦いで扇の的を射る時に
「南無八幡大菩薩別しては我国の神明、日光権現、宇都宮、那須の温泉大明神願わくはあの扇の真中に射させてたはせ給え」と祈願した神社だそうです。
・・でも美味しいお水とすいとんをいただいて 「白面金毛九尾狐太鼓」もみせてもらってラッキーの方が大きいかったという気がします。
その中のひとつですでが、
その昔、玉藻の前なる絶世の美女が時の支配者、鳥羽の院の寵愛を受け、やがては国を滅ぼそうとしたと謡曲殺生石にうたわれる話があります。
あるとき正体を現した玉藻の前は、白面金毛九尾の狐の姿となり、那須へと逃れ、ついには魔力を持つ矢にて討ち果たされる。
しかし死してなお九尾の狐の妖力は衰えず、石となった後も瘴気を撒き散らし、源翁和尚なる高僧に三つに砕かれた今も、石の置かれる辺り一面草木も生えぬ白い地獄の様相を呈していたそうです。これが那須湯本に伝わる九尾の狐伝説と殺生石の謂われだそうです。
芭蕉も奥の細道の中に
『殺生石は温泉(いずゆ)の出づゆ山陰(やまかげ)にあり。石の毒気いまだ滅びず、蜂、蝶のたぐひ真砂の色(=地面の砂の色)の見えぬほど重なり死す』
と残しています。
今は有毒ガスが衰えたそうですが それでも草木が生えない場所だそうです。