天台寺門宗の総本山の三井寺の雪景色

私の故郷安来は何十年ぶりの大雪に見舞われ 一歩も外に出られなかったという話でした。
九州にも雪が降ったというのに 生駒山の麓では雪が降らないのです。
大雪被害をうけた地域の人には申し訳ないのですが 山陰育ちの私はとても雪が見たくなりました。
元旦に、雪が見たくて奈良にでかけました。ところが奈良の雪は跡かたもなく消えていました。
ではどこに行ったら雪がみられるのか?・・・ということで、
西大寺から京都に向かいました。宇治川を越えると家々の屋根に白い雪が残っていました。
似たような盆地ですが、奈良より京都の方がたくさん雪が降ったようですね。
きっと元旦の今頃は 雪化粧した寺の境内は初詣の人でいっぱいでしょうね。
それでは、どこへ?「一面の白い景色」をみるにはどこへ?
米原にいこうか?高島か?迷いました。
雪でダイヤが乱れていましたので、ともあれ湖西線に乗って雪が見えたら下車することにしました。
降りたったところは大津京です。
雪道を山に向かって歩いていくと、雪に埋もれるように現れた建物新羅善神堂(しんらぜんじんどう)です。

新羅善神堂(しんらぜんじんどう)








新羅善神堂(しんらぜんじんどう)は 三井寺鎮守神である新羅明神を祀る堂です。「堂」と言っても建築様式的には流造(ながれづくり)の神社本殿です。
貞和3年(1347年)足利尊氏の寄進によるもので国宝とありました。
ここからすぐ近くのところに弘文天皇長等山前陵(ながらやまさきりょう)がありますが、木々の雪が溶けて大粒の雨のように落ちてくるので山道は歩くのが難しくなりました。
長等山園城寺(おんじょうじ)

三井寺は、正式には「長等山園城寺(ながらやまおんじょうじ)」といい、天台寺門宗の総本山です。
重要文化財仁王門



国宝・金堂




重要文化財・鐘楼

近江八景「三井の晩鐘」で知られる梵鐘は「日本三名鐘」に数えられているそうです。
あとの二つは宇治平等院の梵鐘と高尾の神護寺の梵鐘です。
「三井の晩鐘」は澄んだ音です。「日本の残したい音風景百選」にも選ばれているそうです。



金堂横の池は凍っていました









観音堂への参道にたつ雪を被ったお地蔵さん




ひときわ目立って雪の中に山茶花




侘助