今年も からすうり(烏瓜)のリースをつくりました!

 今年も赤く熟したカラスウリを集めてリースをつくりました。
 私のカラスウリのリースは2004年から始まって、今年で9年目になります。
毎年その年の烏瓜を足していくうちに、大きなリースが出来上がりました。何百個の烏瓜のかたまりのようになりました。その年の小さなリースも作りますので、リースの数も3個になりました。
 ずっと昔宮沢賢治の「銀河鉄道の夜を読んだ時に「烏瓜」が特別なものになった記憶があります。
「星祭に青いあかりをこしらえて川へ流す烏瓜を取りに行く相談・・・」とか
「六七人の生徒らが、口笛を吹いたり笑ったりして、めいめい烏瓜の燈火を持ってやって来るのを見ました。」とか
烏瓜ながしに行くの」とか「舟の上から烏うりのあかりを水の流れる方へ押してやろうとしたんだ」といった風に、「烏瓜のあかり」が何度も登場しました。

 烏瓜を少しくりぬいて 小さな蝋燭を立てると 童話の世界がうまれます。
「青いあかり」は赤くなる前の瓜ぼうのときの烏瓜をくりぬいてつくります。
「ほたるぶくろ」の花に蛍を入れてあかりを楽しんだり、「烏瓜」に蝋燭を灯して楽しんだりするとき、子供心に物語や童話の世界に入ったような気持ちになったものでした。
それからずっと長い間、烏瓜を見ることがない時間を過ごしていました。
生駒山の麓に住むようになって、烏瓜と再会しました。烏瓜のリースで過去と明日を繋ぐ言霊の文がうまれてくるような気がしています。
 
 








2008年のリースです













2012年 今年のリースができました!





烏瓜の花は,夏の日の夕暮れ時から咲きだします。翌日の日が昇る頃にはしぼんでしまうため、写真を撮るのは難しいです。暗い山の麓に咲く花はレースで編んだような美しい花です。

朝早くに撮った烏瓜の花





烏瓜とよく似た蛇瓜の花

蛇瓜は蛇ののように細くて長い瓜が実ります。花は烏瓜と違って昼間でも咲いています。









烏瓜(カラスウリ)は「唐朱瓜」とも表記します。「唐朱」とは唐から伝来した朱墨のことで、カラスウリの実の色がその色に似ていることから唐朱瓜と呼ばれたようです。
雌雄異株で、ひとつの株には雄花か雌花かのいずれかのみですので、受粉のために、夜の暗闇でもよく目立つ大きくて白いレースのような花を咲かせ、夜行性の蛾を引き寄せるようです。
他に 玉章、玉梓(たまずさ)とか 狐の枕(きつねのまくら)と呼ぶようです。
玉梓(たまずさ)とは 枕詞(まくらことば)でもあり、人の言葉を伝えるものだそうです。言霊を伝える烏瓜のあかりはいっそう幻想的なものになりそうですね。
狐の枕の方がもっと童話の世界に入っていくような気がします。烏瓜は狐の枕にぴったりですね。



今週のお題「クリスマス」