江南にある奉恩寺(ポンウンサ)は1200年の歴史あるお寺でした

 ホテル「INTER-CONTINENTAL COEX(インターコンチネンタル COEX)」の部屋は7階でした。周辺に高いビルがないので部屋の窓から街のようすがよく見えました。
ホテルのすぐ目の前に大きな寺院がありました。何しろ今回は孫たちにくっついての急な旅でしたので下調べをしていません。ホテルの前の寺院が見学できるのかもわかりませんでした。
 早朝、散歩のついでに立ち寄ってみることにしました。
 ホテルのある江南(カンナム)は漢江(ハンガン)の南にある新しい街です。ソウルの伝統的な中心部は漢江の北(江北、カンブク)の旧市街です。政府主導の開発政策によって、ソウルのビジネス・政治・教育・商業などの中心は江南に移りつつあるそうです。江南は「富裕な住民の住む地域」といわれ、近代的で清掃が行き届いた街でした。
奉恩寺(ポンウンサ)の守衛さんに入ってもいいかとゼスチャーで訊ねると どうぞというしぐさを返されました。
 

インターコンチネンタルホテルの向かいにある奉恩寺(ポンウンサ)





寺の入り口・真如門(チニョムン)

 ここは1200年以上前の794年に新羅(シーラ)の高僧が創建した寺です。当時は見性寺(キョンソンサ)とよばれ、あたりは開発されるまで山野が広がり、山の中に建っていたいた寺だったのが、今は高層ビルに囲まれています。広い境内には20棟の伽藍が林立し、王陵を守る寺として全国的に知られたお寺ということです。




真如門(チニョムン)に、木造仏像四天王が安置されていました

朝鮮半島の最後の王朝 李氏朝鮮後期の作で、ソウル市地方文化財に指定されています。






真如門(チニョムン)の扉







真如門(チニョムン)をくぐると法王楼に向けて提灯がさげられていました





法王楼のすぐ前には赤い提灯がつられていました





トマトのような提灯でした





法王楼下の天井の絵模様





法王楼横の庇の下には民画が描かれていました





民画には教えが描かれているのでしょうか?





23mの高さの弥勒菩薩(ミルックデブル)





4月初めの境内には、サンシュユと梅が咲いていました





弥勒殿とサンシュユの花













コバノミツバツツジがあちらこちらに咲いていました。







奉恩寺(ポンウンサ)は深夜をのぞけばいつでもだれでも入れるお寺でした。早朝からお参りする人があり、法堂の中では静かに祈りをする人がたくさんおられました。
2層の天蓋の下に釈迦牟尼仏がおあれ、その両脇に阿弥陀仏と薬師如仏が座っておられました。日本のお寺と似ているようでいて、韓国寺院独特の絵模様が異国情緒を感じさせていました。