街路樹の機能と効用 

「寄らば大樹の陰」ということわざがあります。

このことわざは 日本人の処世術のひとつで、あまりよい意味では使われません。
私がここで「大樹」の陰というのは、ことばそのものの意味です。大樹がどんなに大切か、大樹の陰にいるとどんなに心休まるかということです。暑いときは大樹の陰で・・・・・



もう10年以上も前のことです。初めてパリの街を目にしたときの驚きは、もちろん建物の大きさと精巧さによるところが大きいです。しかし、広い道路とその両端の街路樹に大きな驚きがありました。パリはマロニエ」の街路樹でした。マロニエという響きにも憧れがあったのかもしれません。トチの木の並木というよりなんとなく・・・・トチの木の街路樹は日本でもありますが、木の大きさが違いますね。


木の大きさでは ローマのプラタナスの街路樹は圧倒的な印象でした。土ぼこりの中に樹齢何百年というプラタナスの巨木が並んでいて、大人二人で囲むほどの太い幹でした。そんな大きなプラタナスは日本でみたことがありません。

日本の街路樹で有名なものは 北海道大学のポプラ並木でしょうか? 東京表参道のケヤキ並木、仙台青葉通りのケヤキ並木もドラマに度々登場します。
私が個人的に印象に強い街路樹は札幌のナナカマドの街路樹です。ナナカマドがあんなに大木になるとは知りませんでした。それに赤い実をどっさりつけた秋の札幌の街はとてもロマンチックでした。 
赤い実で思い出すのは カナダのトロントのリンゴの街路樹です。私は5月の末に訪れたのですが、リンゴの花がきれいでした。街の中をリスが走っているのにも驚きました。

街に大きな街路樹があると見た目だけではなく 空気洗浄にも 気温上昇を抑える効果にも 役立つと思いますが、日本は道路事情に問題があるのかもしれません。

大樹には 畏敬の念を覚えます。そこにじっと立っていて、何年も何年も中には人間より長く世の趨勢を見届けているのですから・・・・・
そうそう、大切な街路樹を忘れていました。大阪御堂筋の銀杏並木も大好きです。


西表島の仲間川流域のサキシマスオウの木です。
日本最大で樹齢は約400年だそうです。樹高が約20m、板根の広がりは126平方メートルもあるりっぱな樹でした。
私のホームページ「 八重山諸島めぐり 」もみてください。
http://www.eonet.ne.jp/~ikoma/kyoboku1.html

 

ブナの原生林がのこる白神山地を訪れたときにも大樹の偉大さに感動しました。もういちど白神山地を訪れたいと思っています。あとできたら屋久島の巨木とも対面したいと思いますが・・・・