奈良公園の巨樹
12月18日(木)、奈良公園の巨樹見学会がありました。「グリーンあすなら」の方たちの説明を受けながら奈良公園内の巨樹・巨木を観察しました。
「グリーンあすなら」とは「巨樹・巨木に魅せられた人が自然保護や環境問題への関心を高めようと93年に発足させた市民団体」だそうです。たくさんの人が学びながら参加されていると聞きました。
私は春日原生林や春日大社の大杉、東大寺の銀杏の大木を見たとき、奈良公園内の豊かな自然林のことをもっと知りたいと思ってきました。以前出かけた白神山地のブナ林の中でも、今年の夏訪れた京都・芦生(あしう)の森でも不思議な気持ちになります。
ずっと続いてきた地球の歴史の中のほんの瞬間に溶けてしまうような感覚があります。ちっぽけな私がこのまま消えてしまうような気がするときもあります。
何百年、何千年とそこに経ち続けている巨樹・巨木の存在に圧倒されます。京都・芦生(あしう)の森で見たミズナラ、ブナ、ケヤキ、芦生杉、アスナロなどの大木、カツラの大木に感動しました。
奈良公園の豊かな森を観察しながら いっそう巨樹・巨木の魅力に惹きつけられました。
中でも 印象に強かったものを紹介したいと思います。
奈良公園内はイチイガシの樹林帯としても有名だそうです。「イチイ」と「一位」で、すなわち一番です。何が一番なのかというと、木の大きさや材の良さなどから、位階の「一位」をあらわしているそうです。奈良公園では神木として大切にされてきたそうです。
ブナ科コナラ属 で葉の裏に黄褐色の綿毛が生えているのが特徴です。小さなお椀をもつどんぐりの実がなります。
樹皮は中へ中へと成長していきますので 外の樹皮がはがれても中の樹皮が残っていれば生きていけます。
驚いたのは樹木の中が腐ったのかがらんどうになったところへ 竹が生えている木がありました。
「ムクロジ」です。
ムクロジの実の芯のところは羽根突きの羽に使われ、その黒い実を包んでいるものは石鹸に使われているそうです。試しに実の皮を少しだけ水に入れて掻きませると、白い泡がたくさん出ました。
手紙の元祖 モチノキ科 モチノキ属「タラヨウ」
板根になった「ムクノキ」やクロマツの大木、クロマツに寄生した植物など紹介したいものがたくさんありました。