日本古民家と紅葉がつくる晩秋の風景
タイワンフウノキが服部緑地公園を彩る力はすばらしかったです。フウノキをみただけで満たされた気持ちになりました。ふと駐車場横の「日本民家集落博物館」を覗いてみますと中はまだ「いろはもみじ」が鮮やかなのです。そこだけすこし時計が遅くまわっているのでしょうか? 500円の入館料を払って中に入ってみることにしました。
東大阪の布施にある元国会議員の塩川正十郎さんの家の門を昭和34年に移築したものです。
家格の高い庄屋にだけ許されたもので、江戸中期の建物と説明がありました。
関西電力鳩ケ谷ダムによる水没地域からの移築です。
杉の皮と杉板を使った家です。台風がよく通るところだったので、軒に「ウチオロシ」という板が取り付けられています。
軒先を風雨から保護する役目をするものです。
入母屋型で江戸初期の建物です。この博物館内では一番古い民家です。
江戸後期の建物です。
家の周りに茅が葺いてあります。夏は薄く、冬は厚く葺いたそうです。
豪雪地帯特有の形式の家造りです。今全国でここにだけ保存されている民家です
日本の家屋は家の中に囲炉裏があって暖をとっていたのでしょうが 夏向きの家です。
狭くて 薄暗い家の中で厳しい冬を越すのは大変だったことが想像できます。その土地の気候にあわせた工夫を興味深く見学しました。
藁葺き、茅葺の民家は家そのものが自然と溶け合うのはあたりまえのことなのかもしれません。
初冬の光を浴びてかがやくススキの穂と紅葉の赤とブナの黄色が古民家をひき立てていました。