葛城一言主神社の大銀杏とムクロジ
奈良盆地の西南の隅、葛城川沿いの山すそはのどかな田園風景がひろがっています。明日香より前、6世紀以前に勢力を誇った葛城や鴨族の根拠地だったところです。
一言主神社は彼岸花の群生と千体石仏に囲まれた九品寺から南へ少し歩いたところにあります。この道を葛城古道とよんでいます。
地元の人は「いちごんさん」と呼ぶ神社のまわりの田も彼岸花が満開でした。
ムクロジは神社・寺によく植えられる落葉高木です。ムクロジの実は果皮に多量のサポニンを含み、水を泡立てる働きがあるので、洗濯などに広く利用されてきました。黒い種は羽子板の羽に使われていました。
樹齢推定1200年の銀杏の老木は「乳銀杏」とか「宿り木」とよばれているそうです。この木に祈願すると子供が授かり、お乳がよく出ると伝えられてきたとか。
奈良県指定保護樹木になっています。幹周り3.85m、樹高25m
仙台の苦竹乳銀杏は樹齢は一言主神社と同じく1200年ですが国の天然物記念になっています。樹高30メートル以上、幹周り約8メートルで、一言主神社の銀杏よりさらに大きい乳銀杏です。