大阪のキツネノカミソリ群生地

 大阪の高槻市茨木市の北部の境、京都府亀岡に近いところにキツネノカミソリの群生地があります。
もうひとつキツネノカミソリの群生地高槻市の北部、京都の長岡京市に近いところにあるポンポン山です。ポンポン山はオオキツネノカミソリですが、年々花がすくなくなっていくそうです。今年はとくに花が少なかったと聞きました。
 8月27日(土)茨木市車作のキツネノカミソリの群生地を訪ねました。ここは近くに風光明媚な摂津峡があります。お墓参りの時に通る道です。お盆の時は摂津峡が一番賑わうときです。川遊びする家族の声が聞こえてきました。
 キツネノカミソリ群生地には茨木市車作側からと高槻市萩谷側からといくことができます。私は萩谷側から山の中に入っていきました。

東海自然歩道

大阪の箕面からポンポン山まで続く「東海自然歩道」の途中に車作、萩谷、摂津峡があります。




萩谷から山に入ると しばらく杉林が続き、そのあとは雑木林の森深く入っていきます







ツクツクボウシの合唱を聞きながら歩いているとエゴノキの実ゴンズイの実が高い枝にぶら下がっています







大きなイヌビワの木には食べごろに熟した実がたくさんなっています

「イヌビワ」という名前ですが、イチジクの仲間です。実も小さいイチジクです。
そもそも草の名前に「イヌ」がついているものは人間にとって役に立たないと決め込んだものに付いていることが多いですね。イチジクと同じように白い液が出てくるところも似ています。実を割ってみると 中もイチジクとよく似ています。
写真のように黒く熟した実は、甘くで美味しいです。
イニビワの葉は蛍の餌になるカワニナの大好物です。イヌビワを川沿いでもよく見かけます。




山道を2,3km歩くと看板がたっていました






キツネノカミソリの群生地である藤谷付近は林業の衰退、燃料の変化により森は利用されなくなりネザサ覆われ、草花は十分な光が入らず生育しにくい環境になっていたそうです。平成13年よりボランティアの皆さんが中心になりささ刈り、下草刈りなどが行なわれ、その結果クヌギ、コナラ、アベマキを中心としたかつての森の姿に戻っていきました。地面にも光が届くようになって、キツネノカミソリの群落が復活したそうです。
キツネノカミソリはお盆の頃から8月いっぱい咲き続けているそうです。
看板から道をそれて谷の方に入るとそこは朱色のお花畑が広がっていました

















関西一のキツネノカミソリ群生地は藤谷付近800m歩いたところまで続いていました。










キツネノカミソリなんて物騒な名前の由来は諸説があるようですが、花が枯れたあとに出てくる葉が刀のような形をしていることと、暗いところで咲くきつね色の花がとんがったキツネの横顔に似ていること、ヒゲまで生やして狐のように見えたところからついたということです。













キツネノカミソリヒガンバナ科の多年生草本球根植物で、球根に毒があるところも これから咲くヒガンバナと同じです。
もうひとつ同じ仲間に、夏に咲くナツシイセン(夏水仙があります。ナツスイセンは春に出てきた葉っぱが枯れた後で花芽が伸びてきます。
ナツスイセンの花