石灰岩の白い岬「白崎海洋公園」

 大寒のあと、ずっと寒い日が続いています。ところが1月25日は朝から最近では珍しく家にいるのがもったいないような明るい日差しを感じました。
 先日でかけた鳥羽の海がキラキラ輝いていたのを思い出します。大小無数の島々が浮かぶ青い海のまぶしかったこと。
 そこで、今回は紀伊半島の東側・伊勢湾に面した鳥羽の背中側にある、紀伊半島の西側にでかけてみることにしました。和歌山県由良町にある白崎海洋公園と白崎遠見番所です。
  
 紀伊半島の西側は紀伊水道に面し、入り組んだ海岸線には鼻と呼ばれる岬がたくさんあります。江戸時代初期には海防組織のひとつ「御番所(ごばんしょ)」が設けられていました。異国船、不審船などの通過や停泊の監視にあたり、その情報を和歌山城などに注進していたところです。紀州藩では十数か所の番所があったそうです。
 そのひとつ白崎海洋公園のすぐ近くには白崎遠見番所があります。
 白崎遠見番所跡は南紀では最大の野生の水仙の群生地です。今年は水仙の花の開花が早く12月から咲き始めたと聞きました。
昨年出かけた淡路島の灘黒岩水仙も海に面した斜面に5百万本の水仙が咲いていました。水仙は寒さにも風にも負けない花のようですね。
 昨年の 灘黒岩水仙郷 です。また、覗いてみてください。
 
 白崎海洋公園へは我が家から阪和自動車で1時間20分ほど走ると広川インターにつきます。広川インター下りて西に少し走ると唐尾湾です。ここから30分ほど入り組んだ海岸線に沿って走ります。「鼻」とつく岬を縫って走る道は狭くてアップダウン多い道です。運転者は すばらしい景色を眺める余裕もないでしょうね。
今日は久しぶりの好天気。青い空、青い海、白い波。車内はポカポカいい気持ちです。よく見るとサーフィンを楽しむ男女の姿も見えます。


















 突然、氷山のような白い岩山が現れます。白い岬です。着いたのは午前十時を過ぎていましたが駐車場には車が一台もありません。だれもいない白い異国のような風景は、まるで映画のセットの場面のようです。青い海と白い岩のコントラストが美しく絶好のロケーションですが、風が強くじっと立っておれないほどでした。
 この白い岩石は石灰岩です。石灰岩の岬は丸いドーナツ状の岬で、昔は石灰岩の露天掘り鉱山だったそうです。採掘跡は駐車場となり、その周りにはスキューバダイビングのクラブハウス、ログハウス、キャンプガーデン、道の駅などありました。
 ここは「平成百景」「日本の渚百選」「日本の夕日百選」に選ばれた名勝地です。















白崎海岸は恐竜が出現した約2億5千万年前にできたと言われています。石灰岩を観察すると化石をみつけることができるそうです。白いドーナツ型の岬の周辺には荒々しい奇岩や怪石がニョキニョキ立っていて、目を楽しませてくれます。