大阪のビルの谷間にある靭公園(うつぼこうえん)

 よく大阪は緑が少ない、公園が少ないといわれます。そんな中でも大阪の緑の代表的なものに公園ではありませんが、御堂筋の銀杏並木があります。銀杏並木が街に潤いを与えています。
 そして、私が好きな公園のひとつに靭公園(うつぼこうえん)があります。大阪大空襲で焼け野原になったところにうまれた公園です。戦後できた公園としては最も大きい公園だったそうです。
  中央を南北に通るなにわ筋によって東園と西園に分かれている総面積約9.7ha、東西約800m、南北約150mの細長い形の公園です。
なぜ細長い公園なのかというと、戦後約3万坪が占領軍に接収され、占領軍の常用飛行場「靱飛行場」だったからです。東西に細長いのは滑走路跡地だったことがうかがえます。
1952年の講和条約発効をもって大阪市に返還され、靱公園として整備され、2004年にリニューアルされました
中でも東公園のバラ園は2006年アジアで初めての開催となる「世界バラ会議」に向けて再整備され、バラの季節には公園全体がバラに囲まれた美しい憩いの公園になります。
東園にはバラ園や、4面のテニスコートを備えた靱庭球場、四季に彩られるケヤキ並木などがあります。
西園には、16面のテニスコートを有し、国際大会にも利用できる靱テニスセンターがあります。
 
 ずっとずっと昔はこの場所には大坂随一の魚市場、雑喉場魚市場(ざこばうおいちば)および靱塩干魚市場があったそうです。豊臣秀吉の時代「矢を入れる道具」の名前「靭(うつぼ)」から地名がついたと言われます。
 私がこの公園を気に入っているのは、ビルの谷間に大きな木がたくさん植わっていて、都会のオアシスのようであることと、開放的で安全な公園に感じるところです。夕方近くまで 近所の子供たち、お母さんと幼児、ビジネスマンの休憩地として賑わっています。たくさんの人たちがくつろいでいる公園なのに騒がしさも感じることなく落ち着けるところが好きです。ひとりでも安心してベンチに座っていることができる公園は今の時代ありそうで意外と少ないような気がします。
先週(3月21日)靭公園の近くで、今冬最後の鮟鱇鍋を食べることになっていましたので、少し早めにでかけて靭公園とその近辺の散策をしました。久しぶりの公園でしたが 以前と変わりない街の公園の空気に気持ちが安らぎました。











子育て中のお母さんたちの憩いの場

自転車や乳母車で子どもとお母さんたちがやってきて団らん中です。高齢者もシートに座って楽しそうです。みんなで子どもたちを見守っています。


























この日は暖かくて公園に座っていても寒さを感じませんでしたが、それでも夕闇せまる頃になると冷えてきて、鮟鱇鍋をいただくのが待ち遠しくなりました。河豚ちりも美味しいですが 鮟鱇鍋も河豚に負けぬ美味さですね。最後に食べる雑炊いも大好きです。鍋で温まっていい気持ちで帰宅しました。