紀伊半島の美しいリアス式海岸沿いの風景
紀伊半島の海岸沿いを走ると海がとてもきれいです。複雑に入り組んだリアス式海岸が続いていますので、変化にとんだ景色です。なだらかに続く海岸は七里御浜海岸ぐらいだそうです。今年は、鳥羽、賢島、白い石灰岩の白崎海岸と紀伊半島に出かける機会が続いています。
今回は本州最南端にある串本まで出かけました。そこにある太平洋に突き出た潮岬灯台の近くから太平洋に沈む夕日をみたいと思いました。
潮岬は「日本でも有数の台風銀座であり、台風の位置を表す指標にされることが多い」ところです。台風がやってくる時期になると「台風は今潮岬の南西○○km・・・」という言葉を耳にします。その潮岬灯台は日本で最初にできた灯台のひとつです。潮岬灯台に行く前に串本海中公園で「世界最北のサンゴ礁」も見ることにしました。
4月24日、久しぶりの晴天です。阪和自動車道を南紀田辺で下りて、海岸沿いの国道42号線を走りました。国道42号線は紀伊半島では熊野街道ともよばれます。景色がいいところで休憩しながら旅を続けました。
串本海中公園は半潜水型海中観光船 でサンゴや魚をみることができたり、サメやエイ、クロマグロなど大型回遊魚が泳ぎ回る下を通る水中トンネルから間近に魚を観察することができます。海中展望塔は沖合140mのところにあり、水深6.3mの海底にあるサンゴの間を泳ぎ回る熱帯魚がをみることができます。
串本の海は世界最北にあるサンゴ礁があり、2005年11月にラムサール条約に登録されています。
ここは東京から300キロ南方に浮かぶ八丈島とほぼ同じ緯度に位置するところで、暖かい海です。たくさんの熱帯魚やサンゴ礁があるのもわかります。石垣島の海中を思い出しました。
潮岬灯台はイギリス人技師リチャード・ヘンリー・ブラントンが設計し、1869年(明治2年)4月に始まり、1870年(明治3年)6月10日に初点灯されました。
その後、1878年(明治11年)今の形の円形搭に改築されました。このときに近くの古座川町から石を運んで石造の灯台になったそうです。
「望楼の芝生」とは、潮岬の先端に広がる約10万?の大芝生のことだそうです。
その昔、海軍の望楼(物見櫓)があったところで、「太陽の出て没るまで青岬」と山口誓子によってうたわれているように、眼前には緩やかな弧をえがいて太平洋が広がり、地球が丸いことが実感できる場所です。