5月の花と虫
俳句の春の季語に「山笑う」があります。
春山の花咲き霞たなびき、明るく生気にあふれた姿をいうそうです。
私は生駒山を眺めてくらしています。ラクダの背中のような冬山が 花かんざしをつけてもらったように華やぐ春、桜の季節になると 山を仰ぎながら心が弾みます。
桜の花が散ると、山が膨らんで見えます。「山滴る」季節になります。
夏山が青葉でみずみずしい様子をいうそうです。
常緑樹も衣がえを初めます。つやつやとした新芽と交代に古い葉が落ちるので、春の落葉も掃除がたいへんです。虫たちの行動も盛んになってきます。
私も新緑に誘われて 山歩きをするのが楽しみになります。
「プルヌス・セロティア」は大樹です。上の方の枝に涼しそうな花をつけていました。花のつき方が変わっていて葉の間に花が咲いています。柔らかい葉と花が光を浴びて輝いているのをみると、満ち足りた気分になります。まだ日本名がついていない樹だそうです。
「シナアブラギリ」も大樹です。「キリ」と名がついていますが、関係ないようです。
トウダイグサ科 アブラギリ属で中国原産の落葉高木で、もともとは栽培されていたものが、野化しているようです。実は毒があり、堅くてなかなか割れないので昨年の種があたりに散らばっていました。清楚な花をつけます。
ユリノキも大樹です。ユリノキの花は樹が高くて、葉も大きいので花を見つけるのに苦労します。
「アキグミ」の花は甘い香りで虫たちを呼びよせます。「アオスジアゲハ」がやってきました。
カマキリが卵からゾロゾロ出てきて行進を始めると、待っていたかのように真っ赤な背中の「ハエトリクモ」がやってきて カマキリを捕まえました。
花の名前が気に入っています。なんて素適な名前でしょう!「スプリングシンフォニー」花火が弾けたような花を見ると、嬉しさこみ上げてきます。