「緑との共存」をテーマにした大型商業施設・難波パークス
1998年に解体された大阪球場の跡地に、南海電気鉄道が「未来都市なにわ新都」をコンセプトとして、2003年に難波パークスができました。
緑が少ない大阪にあって、「緑との共存」をテーマにした大型商業施設は話題沸騰でした。
屋上庭園は何も珍しいものではありませんが、パークスガーデンは これまでの屋上庭園よりスケールが大きくて連絡通路になっているビル2階から螺旋階段を上がって森の中に入っていく仕掛けの庭園です。
ところで、世界最古の屋上庭園は古代メソポタミア文明の紀元前500年頃に作られた空中庭園・「バビロンの空中庭園」だそうです。
新バビロニアの王、ネブカドネザル2世が、故郷の自然が忘れられない王女アミュイティスのために建造したと言われています。ポンプでユ−フラテス川の水をくみ上げで人工の庭をつくったとか。空中庭園は7段になっていて、ここにどうやって水をくみ上げたのか、まだ解明されていないそうです。
この古代メソポタミアの屋上庭園のように3階から9階まで緑が広がるパークスガーデンの水のくみ上げについてもお金がかかりすぎるということで、物議を醸したものでした。
この頃では街の中心部では屋上庭園はあたりまえのようになって、昨年できた大阪駅ビルにも15年まえにできた京都駅ビルにも屋上庭園があります。でもパークスガーデンはちょっとした植物園のように充実した庭です。約235種類、約40,000株の植物が植えられているそうです。
横縞の断層のような建物がパークスです。緑の森への入口です。横縞のビルは商業施設です。エレベーターで各階の庭にもいくことができます。
庭園内の木陰にはベンチとテーブルが各所にあります。お弁当を食べている人、読書をしている人、昼寝をしている人など まさに都会のオアシスです。
子ども連れのお母さんたちの公園です。楽しそうな井戸端会議の女性群。ちょっとした隠れ家風の場所には恋人たちが・・・
断層のような横縞も 曲がりくねった側面も「グランドキャニオン」のイメージと聞きました。
なぜここに「グランドキャニオン」をつくったのかはわかりませんが、「なるほどグランドキャニオン」ですね。