黄金色の稲穂と彼岸花がまぶしい葛城古道

 黄金色の稲穂が首をたれる頃になると、田の畔を真っ赤な彼岸花が縁取るように咲く景色があちこちでみられます。田んぼがいちばん華やかになる時ですね。
毎年、生駒山を越えて、明日香・稲渕、宇陀・仏隆寺、葛城古道・九品寺の彼岸花を見にでかけます。
 9月25日三重県の丸山千枚田に出かけた時も 途中の道や山の斜面赤く染める彼岸花が目にとまりました。
 9月28日、奈良・葛城古道にある九品寺と一言主神社周辺の彼岸花をみてきました。
葛城古道は、当麻を起点として葛城山の東麓を二上、葛城、金剛と南下する古代の道です。沿道には古代の豪族葛城氏・鴨氏ゆかりの神社や史跡が多く残っています。
九品寺の彼岸花が咲く場所から見る大和三山耳成山畝傍山・香具山)もいいものです。
 

大和三山(左から耳成山畝傍山・香具山)










九品寺は聖武天皇の詔り(みことのり)によって奈良時代の僧、行基が開基したお寺です。平安時代後期に造られた、国の重要文化財 木造阿弥陀如来坐像が御本尊です。
本堂の裏山にある千体石仏とよばれる石仏群はは南北朝時代南朝側についたこの地の豪族楢原氏が村人の身代わりに奉納したと伝えられています。石仏の数は1600体とも1700体とも、それ以上あるともいわれています。
九品寺














九品寺から一言主神社までの葛城古道







一言主神社(ひとことぬし)周辺の田んぼと彼岸花




















一言主神社(ひとことぬしじんじゃ)

祭神の一言主神は「悪事(まがごと)も一言、善事(よごと)も一言、言い離(はな)つ神」であるという託宣の神です。願い事を一言のみ叶えてくれると信仰を集めて「いちごん(じ)さん」とよばれています。
境内に樹齢1200年の「乳イチョウと呼ばれるイチョウの木があります。幹に垂れ下がったふくらみがあるところからその名がつけられました。このイチョウに手を合わせるとお乳がよく出るようになるそうです。











イチョウの木の前には今年3月の日付で
樹木医会で診断調査したところ、内部の腐朽が激しく、一部空洞になっているところもあり、倒木の危険性があることがわかったので、主幹や枝を切り落とし再生治療をすることになりました」という立て札がありました。樹齢1200年の御神木です。無事治療が終わるといいですね。
一言主神社の境内にはムクロジの大木が2本たっていました。ムクロジの実は何度もみたことがありますが、花をみたことがありませんので、今度はムクロジの花が咲いているときにお参りしたいと思います。そういえば、奈良公園にもムクロジの大木があったのを思い出しました。