生駒西麓・石切剣箭神社秋祭り・10月21日(土)22日(日)

 生駒山の西麓にある石切剣箭神社(いしきりつるぎやじんじゃ)は「石切さん」とよばれ、昔から「でんぼ(腫れ物)の神様」としてお参りする人が絶えません。この頃では「癌退治」の神様として、特に土日、祭日になるとお百度参りをする人が列をなしているほどです。
 近鉄石切駅」から西に1km下る道の両側に占いの店が並び、つけもの、ヨモギうどんなどの食べもの屋さんや高齢者用の洋品店などが並ぶ独特な雰囲気の参道は、TVや新聞などにも度々とりあげられています。
 天照大神(あまてらすおおかみ)の孫にあたられる瓊々杵尊(ににぎのみこと)の兄、饒速日尊(にぎはやひのみこと)とその子である、可美真手命(うましまでのみこと)の二柱が祀ってあります。
 物部氏饒速日尊(にぎはやひのみこと)の子孫にあたるそうです。物部氏の最有力氏族のひとつ「穂積(ほづみ)」から転じたといわれる「木積(こづみ)氏」が祭祀を務めている神社です。
 祭りには布団太鼓が巡行します。現在布団太鼓は各地域で4台保存されています。そのうちの1台は夏祭りに巡行し、3台が秋祭りに巡行します。夏祭り巡行と秋祭り巡行は交代で行われています。今年は「辻子太鼓台」は夏祭り巡行でしたので、
秋祭りは植附(うえつけ)太鼓台芝太鼓台日下太鼓台の3台が「ちょうさ、ちょうさ・・・」の掛け声とともに勇壮に地域を練り歩いて石切神社に宮入しました。

 

10月20日朝8時を過ぎると老いも若きも丹波神社の太鼓台に集合







乾杯のあと、いよいよ出発





生駒山の麓の急斜面を上ったり下ったり・・・

急斜面を1トン以上もある太鼓台を担いで上がるのは大変です。急斜面は台車をつけてひっぱります。
舁き山の太鼓台は、瀬戸内海沿岸を中心に西日本一帯で多く見られるものですが、大阪市内ではお祭りの山車は岸和田だんじりで有名な「だんじり」でした。
生駒西麓にきて布団太鼓台の山車を初めてみました。2〜6名程度の人間が乗り込んで内部の太鼓を叩き、その太鼓の音に合わせて掛け声をかけ、数十人で担ぎ上げ、練り歩きます。
道行く巡行では1月前から練習を続けた子供たちが太鼓をたたいていました。太鼓をたたけるのは子供たちにとって嬉しい晴れ舞台です。
神社へ宮入りするときは青年団や太鼓保存会の人たちが中心で、危ないこともあってか子供たちは宮入の時は担がないようでした。地域毎に太鼓台の勇壮さを競うのが祭りのハイライトです。境内にあふれるほどの人と一緒に掛け声をあわせて盛り上がっていく様子は迫力あふれていました。興奮が伝わってきて怖いほどでした。






宮入風景