今年も寒い冬が来た!

 「きっぱりと冬が来た
       八つ手の白い花も消え
          公孫樹の木も箒になった」(高村光太郎「冬が来た」)
  高村光太郎は「冬の詩人」と呼ばれるほど、冬の詩がたくさんあります。冬の朝、戸外の冷たい空気を頬に感じた時、わたしは「きっぱりと冬が来た」と感じます。
 昨日(12日)の早朝、もっと冬を感じたくて奈良公園にでかけました。一面の雪景色のような風景が広がっていました。

霜で真っ白な奈良公園





 「冬だ、冬だ、何処もかも冬だ
    見わたすかぎり冬だ・・・」(高村光太郎「冬の詩」)

落ち葉の周りを霜がレースのように飾っていました。










そっと歩く鹿の足音が聞こえてきそうな・・・










冬の朝の光は 優しくて、キラキラ輝いて、心の洗濯をしてくれます




















奈良公園の冬の朝は 静かでゆったりとした空気が流れていました。
ふと 故郷の冬を想いました。
故郷の冬は 「きっぱりと・・・」訪れませんでした。
ある日とうとう冬が来た
   たしかに来た
     鳴りひびいて・・・」(室生犀星(故郷にて冬を送る)」
といった感じでした。季節が変わる時 わたしは 今でも故郷の空気を思い出します。故郷をさがしているような気がしています。