6月の誕生花「薔薇」と「薔薇物語」

 5月から6月にかけて 薔薇の花が咲くと 散歩していてもどこからともなくいい香りが漂ってきます。薔薇の花壇は特別華やかです。
 「花の女王」とよばれ、新しい品種が次々と生み出され、それぞれの薔薇の花に名前がついているのですから 花の中でも「薔薇」は特別な花なのでしょう。
 「薔薇の花」と対比されるのが「桜の花」です
日本人にとって「桜の花」が一番で、西洋人にとって「薔薇の花」が一番と聞いたことがあります。
 人間が薔薇の栽培を始めたのは、文明の発生と同時で、紀元前3000年頃だそうです。中央アジアティグリス川ユーフラテス川流域)にメソポタミア文明が発達し、パビロニア帝国や古代エジプトの遺跡などから薔薇の絵が刻まれているものが発見されています。
ギリシャローマ神話には薔薇の花が登場します。古代ローマでは、「美」と「愛」がバラの属性となり、ヴィーナスのシンボルでした。
ローマ帝国が滅びてからは薔薇はキリスト教の象徴花として注目されていきます。色々な伝説も生まれました。赤い薔薇はキリストの血をイメージして殉教の象徴、白い薔薇は聖母マリアをイメージし、純潔の象徴として使われる用になります。

 ショーン・コネリー 主演の映画「薔薇の名前」ではキリスト教にとっての薔薇の意味が、物語「星の王子さま」でも王子さまと薔薇の花との関係が重要なテーマでもありました。
 薔薇の花は「永遠の生命」のシンボルであるのに対して、桜の花は「限りある命」のシンボルとして日本人の「こころ」につながるものと言われています。
国学者本居宣長は桜を日本人の「こころ」そのものとしてとらえています。
「敷島の大和心を人とはば朝日に匂ふ山桜花」という和歌に そのこころを詠んでいます。

薔薇が西洋人のシンボル的存在と言うことですが、日本にも古来から薔薇が自生していました
品種改良に使用された原種のうちノイバラ、テリハノイバラ、ハマナシ(ハマナス)は日本原産です。(今のような園芸種は明治に入ってからのことです)

今年は薔薇の花の開花が早かったのと、家の赤い薔薇がうどん粉病で白くなったので、早めに刈り取ったこともあって お気に入りの写真が撮れませんでしたが、あちらこちらの薔薇の写真を撮って楽しみました。
 

薔薇に包まれた塀はロマンチックな夢見る場所です

つる薔薇 ローラ アシュレー
 



















ジュピレ デュ プリンス ドゥ モナコ





































ミメント






人々が古代から求め続けてきた薔薇があります。それは青いバラです。ずっと長い間、青い薔薇は世界中のバラ愛好家にとっての見果てぬ夢でした。
青い薔薇「ブルーローズ」の花ことば「不可能」でした。。
2004年、日本のサントリーフラワーズと、オーストラリアの植物工学企業のカルジーンパシフィック社(現フロリジン社)との共同研究開発により、世界で初めての青色色素を持った薔薇が誕生しました。
http://www.suntory.co.jp/company/research/hightech/blue-rose/index.html
2009年からサントリーブルーローズ アプローズ」花言葉「夢 かなう」です。
薔薇の花ことばは 色によってそれぞれです。たとえば、赤い薔薇の花ことばは 情熱・愛情  白い薔薇の花ことばは 心からの尊敬・無邪気・清純
薔薇の花の本数によっての意味も違いもあります。 たとえば、薔薇1本は 「一目惚れ」、11本で「最愛」、99本で「とこしえの愛」、100本で「年 老いても共に」、108本で「結婚して下さい」、999本で「何度生まれ変わってもまたあなたを愛します」
花を贈る、花を贈られる・・・いいですね! ちなみに私は6月生まれです。もうすぐ誕生日。何本の薔薇が届くか楽しみです(笑)