JRA栗東トレーニングセンターでたくさんのお馬さんに会いました。
JRAとは日本中央競馬会(Japan Racing Association)のことです。
10月30日(水)滋賀県栗東市にあるJRA栗東トレーニングセンターに出かけました。
私は まだ競馬場にでかけたことがありません。一度出かけてみたい気もするのですが、なかなかチャンスがありません。
日本の競馬は、日本中央競馬会が施行する中央競馬と地方公共団体が施行する地方競馬に分かれているそうです。先日岐阜県の笠松競馬場で調教中の競走馬が場外へ逃げ出し、車とぶつかって、人が亡くなるという事故がありました。(笠松競馬場は地方公共団体が施行する地方競馬だそうです。)
競馬場と言えばイギリスの上流社会の社交場というイメージですが、日本でも武士の時代、馬に乗って駈け比べはなかったのでしょうか。
神事で「流鏑馬」がありますが、駈け比べとは異なりますね。
しかし、神社の祭典において祭典競馬がおこなわれていて、それが地方競馬のもとになったとも言われます。
日本における「競馬」は江戸の末期、外国人居留地において外国人が行ったのが初めとされているようです。
明治政府は軍馬が西洋の馬に比べて劣ることから、西洋に負けない馬を育てることにして、内閣直属の馬政局を設置したことで、日本でも早い馬を育てることに力を入れるようになったそうです。
馬の競争も大事だということで、問題ある競馬にも眼をつむり、競馬を盛んにして、馬の改良に取り組んだとか。
初めに考えた日本での「早い馬」となると、足の長いイギリスのサラブレッドが目標になります。
次第に「早い馬」はサラブレッドとなって、日本の馬はどんどん減っていきました。今、競馬馬は足の長いサラブレッドばかりです。
サラブレッドはアラブ馬とイギリス在来種から改良された馬です。
アラブ馬の競争と言えば映画「ベンハー」での戦いを思い出します。
競走馬は血統が重要です。血統と環境を最高のものとして育てられた馬が栗東のトレーニングセンターには1000頭以上もいて、厩舎がたくさん並んでいました。
ここでは なんでも「馬優先」です。立派な馬の病院もあり、プールもあり、道も馬が歩きやすいように砂の道とコルクの柔らかい道がつくられ、人間や車の道とは区別されていました。
栗東トレーニング・センターでは夏は午前5時、春・秋は6時、冬は7時に朝の調教がスタートします。
調教する時には調教ゼッケンを装着します。ゼッケンは年齢よって色分けされています。
金勝山(こんぜやま)に古寺「金勝寺(こんじょうじ)」があります。
紫香楽宮ができたとき、鬼門鎮護のために創建されたとも言われています。
金勝山(こんぜやま)には 耳岩や天狗岩など自然にできた珍しい形の岩があり、龍王山(りゅうおうさん)鶏冠山(けいかんざん)といった干支にちなんだ名前の山と重なってできているそうです。
馬にはバーコードがついていて、すべてが建物内のTVに映されています。大きな望遠カメラも並んでいました。
真ん中が車と人の道、左側と右側に馬の道
馬の目をみていると、こちらを理解してくれているような、受け入れてくれているような深い目です。
草食動物特有の臆病で敏感で繊細な動物です。馬の後ろに立つと蹴られるので要注意とありました。馬は真後ろまで見えるそうです。
筋肉質の体をさわるとあたたかくて気持ちがよかったです。
それと 競走馬の世界を描いた映画がありました。「シービスケット」です。 サラブレッドと騎手の栄光と挫折の 実話です。それこそ人馬一体の物語でした。
血統のよい馬や優秀な成績を残した馬だけが生き残れる世界です。乗馬用として生き残れる馬は まだ幸せです。美しい賢い眼をした馬たちの生きる戦いを想像して複雑な気持ちになりました。