一目千本の桜に浮かぶ金峯山寺の景色

 4月に入ると里の桜(ソメイヨシノ)は満開になって、あれよあれよという間に散っていきました。4月10日に出かけた大阪万博公園でも桜は散っていました。里桜が散り始める頃になると、山桜が次々と満開になります。
 山桜といえば「吉野山の桜」です。下千本、中千本、上千本、奥千本と山の上に桜の開花が進んでいきます。10日には中千本が満開になったと聞きました。そろそろ出掛けようかと思っているうちに、中千本の桜は散り始めて上千本、奥千本の桜の見頃になっていました。
 15日、上千本の桜をみようと出かけることにしました。
  4月8日の明日香の桜 
http://d.hatena.ne.jp/ikomanokaze/20140408
を見に出かけたコースと同じです。吉野川に突き当たって吉野川に沿っていけば吉野山が見えてきます吉野川を渡ると吉野杉の材木所があり杉林をくねくね上ると中千本の中心如意輪寺の駐車場です。想像どおり桜はかなり散って道をピンクに染めています。
 上千本の桜、櫻本坊、竹林院の桜もすっかり散っていました。せめて上から金峯山寺を眺めようと奥山めざして歩きました。
 私たちが着いた時にはあまり人出がなかったので、桜が散ったことをみなさんよくご存じと感心したのですが、ところが驚くことに9時を過ぎて10時ごろになると 狭い道が人でいっぱいになりました。あれよあれよという間にどこの駐車場も満車になり、たくさんの観光バスが並んでいました。
  
庶民が桜をめでるようになったのは江戸時代からだそうですが、桜が蔵王権現の神木であるとされたことによって、吉野山の桜は平安時代から大切に育てられ、どんどん増えていったと言われています。
桜の種類は大変多いですが、大きく分けて里桜と山桜に分けられます。里桜の代表がソメイヨシノで、山桜の代表が吉野山に多いシロヤマザクラとオオシマサクラです。

ヤマザクラの見た目はソメイヨシノとほぼ同じですが、開花と同時に葉が出るのが特徴です。また、一斉に咲くソメイヨシノと違ってヤマザクラは開花時期に個体差があるため一気に散るということがなく、花の時期は長いようです。

華やかさは少し褪せていますが、それでもさすが金峯山寺を中心に一目千本の山桜です。


































櫻本坊に咲き残っていた枝垂れ桜





櫻本坊の樹齢350年の銀木犀





聖徳太子創建と伝えられる竹林院の庭は大和三庭園のひとつです





格調高い宿坊