桜花の下で咲く小さい春の花たち

「春の妖精」「春を招く小さいな花」「早春の森の妖精」「春の林床を彩る小さな花」などと、まだ冷たい風の中で咲いていた小さな花たちを見つけて心を温めてきました。
ところが 今年は桜の開花が早いので 小さい花たちより桜の花に関心が集まりそうな気配です。「雪割草」は昨今の暖かさに驚いているのでしょうか?山の斜面でひっそりと密やかに咲いていました。

雪割草(ミスミソウ

「雪割草」は ミスミソウ(三角草)のことです。林や森に降り積もったの雪の間から小さな顔を見せている姿を想像します。
ところが、大阪では近年ほとんど雪が積もらないのです。福寿草節分草座禅草も雪の間から顔を出すところに 心情移入して見る勝手な楽しみがあったのにと、ちょっぴり残念な気持ちです。







雪割草には白花びらのと青花びらがありますが、花びらだけではなくシベの色も花びらによって違うのですね。直径1cmほどの小さな花です。




カタクリの花

花びらを反るようにして咲くカタクリの花は春の蝶のようです。
地下の球根からは片栗粉がつくられたことから「カタクリ」と呼ばれるそうですが、今は片栗粉のほとんどはジャガイモの澱粉から作られています。












お日様があたらないとなかなか花びらが開きません。
カタクリユリ科多年草で、原産地は日本です。万葉集にも「カタカゴ(堅香子)」の名で登場する古くからある花です。
乱獲や盗掘、土地開発などによる生育地の減少などで減少していると聞きます。しかし乱獲というより 山の環境変化によることの方が減少の要因ではないかという人もいます。
カタクリ粉をつくっていたときはもっとカタクリを球根から掘り起こしていたのですから・・・ネ
落葉広葉樹の雑木林が常緑広葉樹林へと変わってきたことで 山林に咲く花は光環境が悪くなったといわれています。