「古事記」「日本書紀」の頃から冷たい湧水の不思議があったようです

東征からの帰りに日本武尊は、伊吹山の荒ぶる神を退治に出掛けられたが、発熱され正気を失うほどであったやっとのことで山を降りて、この泉まで来て、清水で体を冷やされたところ熱も下がり、気力も回復したという伝説の泉「居醒の清水」があります。


平安中期の天台宗の高僧・浄蔵法師が諸国遍歴の途中、この水源を聞き、仏縁を結ばれたと伝えられる「十王水 

東遊の途中に泉の湧く近くにあった茶屋で休憩した西行法師に恋をした茶屋の娘が、西行が飲み残した茶の泡を飲んだところ不思議にも懐妊し、男の子を生んだという伝説が残る西行水」 

将軍が年間使用するお茶を献上するため、山城国・宇治より運んだお茶壺道中の醒井宿の「お茶壺本陣」も残って入ました。

いろんな伝説の信憑はともかくとして、今でも冷たくて清らかな水が流れる地蔵川は 古くから豊富な湧き水があったことで、旅人の休憩場所として最適の条件であったことは間違いないようです。




















左・天台宗の高僧・浄蔵法師が開いた水源「十王水 右は日本武尊の腰掛石・鞍掛石と「居醒の清水」





左・西行法師の湧水西行水」と右・将軍のお茶を運んだときの「お茶壺本陣」 





左。地蔵川の水をすくった延命地蔵日本武尊の「居醒泉」 





日本武尊の像と左今も石垣の下からコンコンと清水がわき出して地蔵川の清流を保っている
賀茂神社





 左・明治時代後半の創業ヤマキ醤油」は味噌と醤油は醒井の湧水で仕込んでいるとか、右  復元問屋住宅川口家(醒井宿資料館)





 滋賀県希少野生動植物種に指定されている「ハリヨ」です。地蔵川はハリヨの保護地区になっています。





地蔵川沿いのサルスベリの花が散る8月後半から9月は梅花藻との白とサルスベリのピンクが川を彩るそうです。




こうも暑い日が続くと 私も地蔵川の水が恋しくなります。昔の旅人は醒井宿は命の洗濯をする休憩場所としてありがたくおもったことでしょうね。
この湧水は日本武尊の伝説にあるように伊吹山と深い関係があるのでしょうか。