京都の丹波町のほたる撮影

 ここ4年間、ほたるの撮影というと京都の美山町に通っていました。ところが、今年は5月、6月の気温が低くて、美山町では まだほたるの飛ぶ数が少ないという話でした。和歌山の有田川周辺のほたるも6月の末にならないとあまり飛ばないということでした。今年は、ほたるの撮影はあきらめようかと思っていたのです。 
 私のところには 5月の末から6月に入ると、あちらこちらから「ほたる便り」が届きます。ほたる鑑賞のお誘いもあります。6月になると妙に落ち着かない気分です。ほたるが飛ぶというだけで嬉しくて 私までどこにでも飛んでいってしまうのです。
 しかし、ほたるの撮影となると場所選びが難しいです。
「あまり人がいないところで ほたるがたくさん飛ぶところ」「人家から少し離れた場所で車が通らないところ」なんて、そうそうみつかりません。
 6月18日、京都の人たちが丹波町にほたる撮影にいかないかと誘ってくださいました。午後3時半に京都駅を出発して、国道9号線を北に2時間と少し走ると京都のおへそにあたるところに丹波町があります。途中で休憩をとり6時前に目的地「須知川」につきました。現場を下見した後 近くの道の駅で早めの夕食をとり現場でホタル撮影の準備です。三脚を立てて カメラの設定をするのは明るいうちに・・・。 男性4人と私を入れて5人で暗くなるのを待ちました。天気予報では18日の夜は雨。
雨具の用意、カメラが濡れないようにカバーと傘、懐中電灯、レンズが動かないようにテープ、夜は冷えるからとコートも。準備万端整えて ホタルの登場を待ちました。

 第1露光は8時、すると右の木の下に光の点滅。木の中からも光の点滅・・・「さぁ、おいでなさった!」「嬉しさと緊張!」それから1時間半 レリーズを押し続けました。
 幸運にも 予報に反して雨が降らなくて気持ちよくホタル観賞とホタル撮影ができました。
 10時近くまで撮り続け、京都駅に着いたのは11時半。みなさん京都の人たちですので 私はホテルに宿泊予定でした。ところがよく調べてみると この時間でも大阪に帰ることができそうです。最寄りの駅まで迎えにきてもらって我が家に帰りついたのは午前1時。やはり、ほたる撮影は大変です。

京都・丹波町・須知川

私は「丹波町」と聞いた時、丹波篠山かと思いましたが 京都にも丹波町があったのですね。京都の丹波町も丹波栗の産地で、出かけた時は栗の花の甘いにおいが漂っていました。




須知川周辺の民家

ほたるの撮影をする時には、「ほたるが飛ぶ川をみつけてそこに行けばよい」ということでは難しいです。やはり地元の人の川ですので、何度も下見にでかけて地元の人と親しくなることが大切になってきます。左側に網のようなものが張ってあるのは 夜、鹿が出て稲の苗を食べるので、電気が流れています。さらに、田んぼを見廻る人の車のライトでほたる撮影が失敗することもあります。今回はグループのひとりがそのへんの話をつけておいてくださったので、見周りの車の人もすぐに立ち去ってくださいました。