大阪側の生駒山麓と奈良側の生駒山麓

 私の家の東にはいつも生駒山がデンと控えています。生駒山を越えると古都奈良です。
標高641.98 mの生駒山は山としてはそんなに高い山ではありませんが、大阪側の生駒山西麓は急斜面で、かなり険しい山道です。古の都と難波の海を結ぶ道はたくさんあります。
 日下から生駒山を越えて大和に通ずる古道に「直越(ただごえ)」という山道があります。万葉集古事記日本書紀に登場する古道です。
 他にも日下コース、辻子谷コース、暗峠(くらがりとうげ)越えコース『日本の道100選である暗越奈良街道(国道308号)』などハイカー人気の道がたくさんあります。私も10年前までは何度かのぼったのですが、このごろは息切れしてしまうので、車で生駒山を越えています。
道路公団が1958年有料道路として建設した阪奈道路をもっぱら利用しています。1981年12月25日から無料開放された道路です。大阪平野を一望できる眺めのいいくねくね道が続きますが、運転手は眺望を楽しむことなんてできないでしょうね。
 もうひとつ、2009年から開始された第二阪奈道路があります。奈良をトンネルで結んでいますので近道ですが、有料道路です。
 電車は近鉄電車の奈良線京阪奈の2つの路線がトンネルをくぐって走っています。
 古い生駒トンネルもそのまま残っていますので、新旧交えて現在近鉄の生駒トン ネルは3つあります。さらに車の通る第二阪奈有料道路の阪奈トンネル上下線も合わせると計5本の長いトンネルが生駒山をぶち抜いているのですね。
1914年(大正3年) 4月30日に近鉄電車の前身(大阪電気軌道が上本町駅奈良駅開業とありますから、生駒トンネルの歴史は古いですね。現在の近鉄石切駅」から北に100mいったところに昔の近鉄生駒線の駅とトンネルがそのまま残っています。「孔舎衙坂駅(くさえざか)」です。
 

大阪側の生駒山麓の孔舎衙坂駅(くさえざか)と昔の生駒トンネル





孔舎衙坂駅(くさえざか)の隣に白龍大神があります。

生駒トンネル事故で物故した人のために建立されたということです。生駒山は山中の岩盤が立ちはだかる極めて難工事であったそうです。












奈良側の生駒山麓・菜畑周辺

紀伊半島に大雨の大被害をもたらした台風12号がさった9月5日(月)、近鉄奈良線に乗って生駒山をくぐり抜けて生駒市の知人の家を訪問しました。奈良側から見る生駒山はなだらかで裾野も広く、いつも見ている山と違って見えます。