大阪のキタとミナミ

中の島の光の祭典を見物した後、鶴橋で焼き肉パーティーです。鶴橋も大阪の顔として代表的な町ですが、大阪キタや御堂筋、中之島が表の顔としたら、鶴橋や通天閣界隈は裏の顔でしょうか。「裏の顔」なんていったら文句が出るかもしれませんね。
大阪にはいろんな顔があります。
大阪のキタと呼ばれるJR大阪駅周辺、梅田界隈と大阪のミナミと呼ばれる難波・心斎橋・堀江など(有名な道頓堀もミナミです)とでは 街の雰囲気がかなり違います。
昔、天下の台所として栄えたのが船場です。大阪商人を船場商人と呼んだ時代がありました。当時の物語で有名な「夫婦善哉」の舞台です。大店のぼんぼん(森繁久彌)と芸者の蝶子(淡島千景)の名演技を思い出します。それと今年9月30日に亡くなられた山崎豊子さんの作品「ぼんち」も船場のお話でしたね。
TVなどで大阪弁として取り上げられる言葉、「もうかりまっか」「ぼちぼちでんなぁ」の駆け引きは船場の言葉です。
その船場のだんさん(旦那さん)が仕事を終えて遊びにいくところがミナミだったそうです。
大阪市市役所の光舞台に並んだ 歌舞伎、狂言人形浄瑠璃、落語といった芸能もミナミで発達しました。

大阪キタは京阪神の交通要所になるターミナル・シティです
大阪の陸の玄関口ですが、梅田と呼ばれるように何もない田んぼに「大阪駅」ができたことで生まれた街です。歴史的には新しい町ですが、大阪の中でも一番人が集まるところになりました。
そのJR大阪駅が新しくなったこと、大阪駅の南側にグランフロント大阪がオープンしたことで、大阪のキタの集客率はさらに高くなったそうです。
「新地」とよばれる高級歓楽街もキタにありますし、日本最大の集客を誇る地下の街もキタにあります
ホワイティうめだディアモール大阪阪急三番街、堂島地下センターといった地下街が連結して、大丸、阪急、阪神百貨店へ。そして、JR大阪駅北新地駅阪急電鉄の梅田駅、阪神電車の梅田駅、市営地下鉄の梅田駅、東梅田駅西梅田駅と7つの駅への行き来が可能な超巨大な地下街です。

私は大阪で暮らすようになって、45年経ちますが、未だに大阪の複雑さに目を白黒させています。大阪弁もまだ使いこなせないでいます。一筋縄ではいかない街だからこそがもつ魅力いっぱいの街が大阪なのでしょうね。

ディープな通り・鶴橋