春日大社神苑には 藤をはじめ たくさんの花が咲いていました。
春日大社の神苑は歌人の佐々木信綱氏を中心につくられたもので、わが国でもっとも古い歴史をもつ万葉植物園です。万葉集に詠まれた植物約300種を栽培しているとありました。万葉歌がそえられ、花の説明もありました。
現在は鹿・猪から植物を守る保護区としても存在意義があるそうですが、春日大社のことゆえ、やはり藤の種類も多いそうです。まだ咲いている藤があると聞いて 入ってみました。するとぷ〜と漂ってくる甘い匂い・・・・
藤にも種類がたくさんあるそうですね。
大きく二つに分けると 右巻きの長藤と左巻きのヤマフジだそうです。
長く長く伸びる 九尺藤・白野田藤・口紅藤・八重黒龍藤・錦藤・野田藤が右巻きのフジで、昭和紅藤・岡山一歳藤がヤマフジだそうです。このことは「あまもりのなんやかんや」で詳しく説明してくださっています。野田藤の発祥地は大阪市福島区野田だそうです。春日神社内に「野田の藤跡」の石碑があるそうです。
春日大社神苑に棲む臥竜と自然の草木
春日大社に臥竜が棲むそうです。万葉植物園にいってみると、確かに臥(ふ)してうずくまっている竜がいました。
説明の立て札がありました。
苔むしたこのイチイガシはかつて大風で倒れたが、そのご起き上がるように枝を延ばして生きていることから 自然の尊い神秘と太古からの時の流れを感じる巨樹として大切にされている木だそうです。
あちこちに伸びた枝が竜のように見えるので「臥竜」と呼ばれるそうです。「臥竜」は天にも昇る勢いや能力をもちながら、じっと横になって寝ている竜に、蜀(しょく)の諸葛亮(しょかつりょう)をたとえたものと辞書にありました。
そしてイチイガシは「カシ」の木の仲間にはアラカシ、アカガシ、シラカシ、ウラジロガシ、アラカシ、シラカシなどたくさんある中で一位のカシだそうです。春日大社境内には幹周3mを越える巨樹が多く生息しているそうです。
「イチイ」という名前は、木の大きさや材の良さなどから、位階の「一位」をあらわしていることからイチイガシは樫の中でも一番優れた木になりますね。