東大阪市・生駒西麓の日下地区でほたるがたくさん飛びました

大阪城から東へ東へ走ると生駒山にぶつかります。その生駒山西麓に近鉄石切駅があります。 近鉄石切駅北口の西側を出るとすばらしい眺望です。夜景の美しいところです。
そこを通って北に少し歩いて突き当たったところに小川があります。そこが「ほたるの川の始点」です。

歩道の横の小さい川に蛍が飛びました




ほたるの看板がでています




5月末から6月初め、生駒西麓の日下地区のほたるが 今年はことのほかたくさん飛びました。
夜 近鉄石切駅から 日下川(おぜ川)沿いに下っていくと 遠くに大阪平野の夜景が美しく見えます。突然目の前を小さい光が流れます。小川をみるとあちらこちらで瞬いている光に心躍りました。
<あれから10年経ちました>
2000年のことです。新聞記事から見つけた堺市のほたる研究家で知られる岡本欣也さんを招いて 日下川の生き物調査をしたことから ほたるやほたるの幼虫生態について学習を始めました。川の掃除を始めました。地域の人たちと一緒にほたるの生息できる川つくりの話し合いを何度も開きました。
みんなで夢を語り夢を共有しました。
実現できたものと夢で終わったものがあります。
それでもほたるは復活しました。
10年間ほたると川を守ってこられた岡田耕作さんのおかげでしょう。
今年、たくさんの縁が集まってできた日下川を見直しました。

歩道の横の川には石が敷き詰められています

住宅地のすぐ横の小川、しかも急斜面。以前は3面コンクリートの川でした。大雨の時は川は滝のようになります。ほたるの幼虫のえさになるカワニナもみんな流れてしまいます。しかし石を敷き詰めたことで カワニナがぎっしり生息してきました。
多自然型川づくりが成功したことになるのでしょうか?








10年前の川づくり検討委員会の時の夢のデザインです

あの時あった池がふたつもなくなりました。しかし、コンクリートの川ではなく花菖蒲や杜若を植えたり、川底をできるだけゆるやかな勾配にする工夫をしたり、小中学生のモニュメントを設置したり、川辺の樹木の保全など、改めて守られたてきたものも多いことに気付きました。
先日(6/3)大阪市内にでほたるの川づくりのメンバーだった井戸田さんが まちづくりセミナー「蛍が生息できる環境へ(東大阪)」といテーマで講演されました。
その会に当時 東大阪市下水道部主査だった森克己さんも出席されました。私たちの窓口になられた森さんの真摯な取り組みを改めて思い返しました。いくらかでも川の再生がなされたとすれば 行政に森さんがおられたことも幸運だったと感じました。



ほたるの講演会




川のあちらこちらで花が咲きました









地域の地主さんが土地を提供してくださって「ほたる公園」もできました




日下で生まれて日下のことを知りつくしておられた山口三了さんという方がおられました。
ほたるの川づくりのメンバーに 川のこと 石組のこと 昔の日下地域の自然のことなどたくさん教えてくださいました。
ご病気でなくなられる前に電話があり「ほたる」の再生のことを楽しみにしておられました。6月3日の「ほたるの講演会」の帰り、偶然にも「ほたるの看板」のところで ほたるの飼育に力を注いでこられた岡田さんと山口さんの息子さんと出会いました。「親父に見せたかったなー!」と山口さんの息子さんが言われました。
今年は特別ほたるがたくさん飛びました。ひとつひとつの小さな瞬きにたくさんの人の願いがこもっているように感じました。
日下のほたるは住宅地のすぐ横の小さい川に生息しています。私にはそれは奇跡に思えるのです。
山口さんの息子さんは東くさか小学校で平家ボタルを飼育されています。








山口三了さんがご健在だったころに教わった ほたる小屋
http://ikoma.web.infoseek.co.jp/sasabuki5.html
ほたる小屋づくりの様子
http://ikoma.web.infoseek.co.jp/sasabuki1.html
近くでホタルブクロをみつけました